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北アルプス全山縦走
(第3日目)

餓鬼岳⇒燕岳⇒大天井岳
 日時  1998年7月25日(土)
 天気  晴れのち霧
 宿泊地  大天井岳 大天荘のテン場
 晴れて展望は素晴らしかったが、コースタイム9時間超の行程は最後バテバテ 




近くに張っていた学生が起きるのが早くて、暗いうちに目を覚ました。うっとおしいなあと思いながらも外に出る。すると空はすごい星空で、安曇野の夜景も見えていた。今日の好天に期待が持てた。

餓鬼岳(5:12発)⇒東沢岳(7:52〜8:10)⇒東沢乗越(8:36〜45)⇒燕岳(11:13〜30)⇒燕山荘(11:53〜12:08)⇒大下りの頭(12:53〜13:12)⇒東鎌分岐(14:36)⇒大天井岳(15:08着)

燕方面へと出発する前に、この晴天の中山頂に行かない手はない。爺ヶ岳より北の山は雲の中だったが、それ以外の山はすべて見ることができた。富士山から南アルプス、中央アルプス、八ヶ岳と全て見えた。

餓鬼岳小屋と山頂
餓鬼岳から南の展望
剣ズリの稜線


東沢岳までの間は展望の良い稜線歩き。しかし、花崗岩の変な岩がたくさんあって、とくに剣ズリあたりでは岩場あり、狭いところありで大変。斜めになりながら狭い岩の間を通る時は、ザックがジャマで苦労した。アップダウンも細かくあって、見た目よりも疲れるところだ。高瀬ダムが見えている。バスクリンを入れたようなエメラルドグリーンだった。

東沢岳からは東沢乗越に向けて250m下り、燕に500m登るという、今日最大の難所だ。下りはあっという間。中房方面からの人がけっこういた。登りは苦しいのは苦しいが、心して登ったので気持ち的には楽に登れた。半分から上は開けてきて、お花畑も出てきたりで、楽しみながら歩くことができた。そして、最後のハシゴを登りきった瞬間、眼前に槍・穂高をはじめとする大パノラマが待っていてくれた。

ここからは快適な稜線歩きと思いきや、登山道は稜線から離れ、安曇野側を巻く部分も多かった。心して登ってなかったので、最後の北燕への登りはやたらしんどかった。でも、巻いている間の道には、見事なお花畑が広がっていた。花崗岩が風化した山というイメージの燕に、こんなお花畑があるとは思わなかった。

北燕から燕の間はコマクサだらけ。しっかりとロープが張ってあり、遊歩道を歩いているようだった。コマクサの大群落というのもいいが、個人的にはひとつだけポツンと咲いているほうがけなげで好きだ。燕の山頂に着くと、早くもガスで真っ白けになってしまった。燕山荘に生ビールを飲みに来たという、須坂からの人と長いことしゃべっていた。

燕山荘に着くと、黒山の人だかり。きのうまでの静かな山からは考えられない。さすが週末の表銀座といったところか。南側すっかり真っ白になり、目指す大天井は見ることができない。ここからはアップダウンの少ない、快適な登山道に。しかし、背中を中心とした上半身の疲れがここにきて出てきて、しょっちゅうザックを背中に乗せて休んでいた。

「大下り」で「大天井3.5km 燕山荘3km」の看板があった。半分近くは来たみたいだ。しかし、大天の標高を考えると、まだまだ先は長そうだ。「大下り」は名前ほど下ることはなかったが、稜線への登り返しは苦しかった。東鎌尾根との分岐を越えるとあと少しなのだが、このあと少しが拷問のようだった。あとは気力あるのみ。体力はもうない。下ってくる人は「あと少しですよ」とか言ってくれるが、下りの人の「あと少し」は登る人にとっては、全然「あと少し」ではない。

3時過ぎに大天に到着。疲れはしたが、時間的には思ったよりも早く着くことができた。今日はコースタイムの辛さと甘さに翻弄された。東沢岳まではかなり辛目。あきらめかけた燕の登りからは甘めとなった。槍は真っ白け。穂高は上のほうは雲がかかっている。涸沢は見えていた。雪は谷筋に少し残るのみ。土曜ということで、テン場の混雑を心配していたが、4時半くらいで10張りのみ。

夕飯を食って、5時頃にサンダルで山頂へ。相変わらずガスが立ちこめている。明日も悪ければ、山頂には寄らずに槍方面へ向かおう。今回2度目のブロッケンを見た。それにしても、痔が気になるところだ。




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